とんでもない

意味

とんでもないとは、思いがけない。意外である。冗談ではない。けしからん。滅相もない

とんでもないの語源・由来

とんでもないは、「途でもない(とでもない)」が変化した語。
「途」は「道」「道程」の意味から、「手段」や「物事の道理」も意味するようになった語で、同じ用法の和製漢語には「途轍」「途方」がある。
その「途」に否定の「無い」をつけ、「道理から外れてひどい」「思ってもみない」などの意味で「途でもない」となり、「とんでもない」となった。
「思いがけない」の意味で「飛んだ」という語があるため、とんでもないの語源を「飛んでもない」とする説もある。
しかし、とんでもないが「飛んだ」の否定であれば、「思いがけなくない」「当たり前」といった意味になるため誤りで、反対に「飛んだ」を「とんでもない」の語源と関連づけることも間違いである。

「無い」で否定した「とんでも無い」が語源であるが、「とんでも」が単独で使われた例はないため、「とんでもない」で一語とされる言葉である。
そのため、「とんでもございません」や「とんでもありません」の表現は間違いとされてきた。
しかし、平成19年(2007)2月文化審議会答申の『敬語の指針』で、相手からの褒め言葉に対して、謙遜しながら軽く打ち消す表現として、「とんでもございません(とんでもありません)」を使っても問題ないとされたことで、現代では間違いではない表現とされている。
ただし、「とんでもない」には強く否定する「もってのほかだ」の意味もあり、「とんでもないことでございます」を使う場合は注意が必要だと『指針』では述べられている。

とんでもないの類語・言い換え

驚きや悪さに対するとんでもない

とでもない/とっけもない/とんでもハップン/図がない/途方もない/とてつもないハレンチ甚だしい凄い凄まじい/物凄い/どえらい/尋常ではない/超ド級べらぼうやばい無茶苦茶/めちゃくちゃ/図無し/ただならぬ/ファビュラス/桁外れ/度外れ/並外れ/桁違い/計り知れない/異常/ハンパない/目を剥く/あにはからんや/突拍子もない/突飛な/法外/あられもない/考えられない/滅相もない冗談じゃない/大層もない/愚にもつかない/大それた/度外れた/当て事も無い/思いもよらない/思いもかけない/意外/常識外れ/型破り/奇抜/奇想天外/奇天烈/異色/酷い/むごい/信じられない/信じがたい/目に余る/耳を疑う/もってのほか/あり得ない/許されない/沙汰の限り/論外/不届き/不埒/けしからん/あるまじき/言語道断/問答無用

恐縮を表すとんでもない

かたじけない滅相もない/恥ずかしい/恐れ多い/もったいない/申し訳ない/面目ない/赤面の至り/汗顔の至り

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